Have You Met Miss Jones コード進行 解析&セッションガイド

博士〜!Have You Met Miss Jonesって曲、ブリッジが全然わからなくて困ってる…

おお、Miss Jonesか。Richard Rodgersが1937年に書いた曲で、ブリッジの長3度転調が名物なのじゃ

長3度転調って何?

キーが長3度ずつ上がっていくのじゃ。Bb → Db(Gb) → D → Fと、3つの全然違うキーを渡り歩いてFメジャーに帰ってくる。この転調パターンはColtrane Changesの先駆けとも言われておるぞい
Have You Met Miss Jones の基本データ
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 曲名 | Have You Met Miss Jones(ハヴ・ユー・メット・ミス・ジョーンズ) |
| 作曲 | Richard Rodgers (1937) |
| キー | F |
| フォーム | AABA / 32小節 |
| テンポ | ♩=140–200 |
| フィール | Medium-Up Swing |
| セッション頻出度 | ★★★★☆ |
| 難易度 | ★★☆☆☆ |

1937年のミュージカル「I’d Rather Be Right」のために書かれた曲でのう。作詞はLorenz Hart。ミュージカル自体は忘れ去られたが、この曲だけはジャズスタンダードとして生き残っておる

Aセクションはそんなに難しくなさそうだけど?

Aセクションは典型的なFメジャーの進行で、特に困ることはないぞい。問題はブリッジなのじゃ。ブリッジの8小節で3回キーが変わる。ここを攻略できるかどうかがこの曲のすべてじゃぞい
Have You Met Miss Jones のコード進行と分析

- Aセクション(1〜8小節)はFメジャーの典型的な進行です。Fmaj7 → F#dim7 → Gm7 → C7で始まり、F#dim7はベースラインF → F# → Gと半音上昇するパッシングディミニッシュです。5〜8小節目はAm7 → Dm7 → Gm7 → C7のダイアトニック進行です。

Aセクションは見たことある形だから安心!

そうじゃろう。Fメジャーの中で動いているだけじゃから、ここは落ち着いて弾けるはずじゃぞい
-
Bセクション(17〜24小節)が長3度転調のハイライトです。Bbmaj7から始まり、Abm7 → Db7でGbmaj7に転調します(Bb→Gb = 長3度下)。
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19〜20小節目はGbmaj7 → Em7 → A7です。Dmaj7に向かうII-V(Gb→D = 長3度下)になっています。
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21〜22小節目はDmaj7 → Abm7 → Db7です。Fへ帰還します(D→F = 長3度上)。Bb → Gb → D → Fと長3度ずつ3回転調してFキーに戻る設計です。

Bb → Gb → D → F…本当に3度ずつ動いてる!

この等間隔の転調パターンを「Coltrane Changes」や「Giant Steps Cycle」の原型と見る人もおるのじゃ。Coltraneがこの曲を分析してGiant Stepsのアイデアを得たという説もあるぞい

Giant Stepsの元ネタ…!?

あくまで説じゃがのう。長3度で等分された転調はオクターブを3等分するから、対称的で美しい構造なのじゃ
-
23〜24小節目のGm7 → C7でFキーに完全に戻ります。FメジャーのII-Vで、ブリッジの冒険を終えてAセクションに帰還する着地点です。
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最後のAセクション(25〜32小節)は最初のAと同じです。ブリッジの嵐の後、Fメジャーの安心感に包まれます。
Have You Met Miss Jones のスケールガイド

博士、Aセクションはなんとかなりそうだけど、ブリッジの転調が怖い…

ブリッジの攻略法を段階的に教えるぞい。いきなり全部のスケールを覚える必要はないからのう

お願いします!
まずはこれだけ覚える

AセクションはFメジャースケール1発でOK。F#dim7のところも含めて、Fメジャーで全体を通してしまえるぞい

ブリッジは?

ブリッジは4つのキーセンターに分けて考えるのじゃ。Bbmaj7の2小節はBbメジャースケール、Gbmaj7の2小節はGbメジャースケール、Dmaj7の2小節はDメジャースケール、最後のGm7 → C7はFメジャースケールに戻る

4つのメジャースケールを切り替える…けっこう大変じゃない?

確かに大変じゃが、各スケールで2小節ずつしかないから、1フレーズ弾いたら次に移るイメージじゃぞい。しかも最初の手段として、各キーセンターでメジャーペンタトニックを使うのもアリなのじゃ。ペンタなら5音だけだから切り替えの負担が軽いぞい

Bbペンタ → Gbペンタ → Dペンタ → Fメジャー、でまず通してみる!

うむ、それが現実的な第一歩じゃぞい。ペンタで全体を通せるようになってからスケールを広げていけばいいのじゃ
余裕が出たらコードごとに

ペンタで通せるようになったら、次は?

各キーセンターの中でII-Vを意識するのじゃ
Aセクション:Fメジャーの中


Gm7はGドリアン、C7はCミクソリディアン。FメジャーのII-Vじゃから、Fメジャースケールの音でそのまま行けるぞい。Am7はAフリジアンが理論上の正解じゃが、Aエオリアンで弾いても問題ないぞい

F#dim7のところは?

F#ディミニッシュスケール(F# – G – A – Bb – C – Db – Eb – E)を使うのが正式じゃが、1小節しかないからFメジャーで通すか、F#のコードトーン(F# – A – C – Eb)を狙うだけで十分じゃぞい
ブリッジ:長3度転調の攻略(Bb→Gb→D→F)


17〜18小節目:Bbmaj7の区間。Bbイオニアン(= Bbメジャースケール)で2小節弾く。Abm7 → Db7はGbキーのII-Vなので、Gbメジャースケールの先取りと考えてGbメジャーに切り替えてもOKじゃぞい

Bbイオニアンで2小節弾いたら、次はどこに行くの?

19〜20小節目:Gbmaj7の区間。GbイオニアンでGbmaj7を弾き、Em7 → A7はDキーのII-Vなので、ここでDメジャーに切り替えるのじゃ

21〜22小節目はDmaj7?

Dイオニアンで2小節。そしてAbm7 → Db7はFキーに戻るための仲介役じゃぞい。ここはDbミクソリディアンで弾くか、GbメジャースケールでII-Vをカバーするかの2択じゃが、実際はコードトーンだけ追いかけても十分なのじゃ

2小節ごとにキーが変わるって、やっぱり忙しいね

慣れるまでは大変じゃが、実はメジャースケールの指使いを3つのキー(Bb、Gb、D)で仕込んでおけば物理的には弾けるのじゃ。あとは「耳」がキーの変化についていけるかどうか。バッキングトラックで何度も練習して、耳を慣らすのが一番の近道じゃぞい
演奏時のポイント
イントロ: ラスト4小節(Gm7 → C7 → Fmaj7 → Gm7 C7)をイントロにするのが一般的です。
Fmaj7一発で2〜4小節弾くシンプルなパターンもあります。メロディが美しい曲なので、テーマをきれいに聴かせることが大事です。

きれいなメロディの曲なんだ

そうなのじゃ。1930年代のスタンダードらしい上品さがあって、テーマを丁寧に歌い上げると映えるぞい
テンポとフィール: セッションでは♩=160〜190あたりが多い印象です。
ミディアムアップのスウィングが基本です。速すぎるとブリッジの転調を追うのが大変になるので、♩=160あたりから始めるのがおすすめです。
アウトロ: テーマ最後のFmaj7で着地するのが最もシンプルです。Gm7 → C7 → Fmaj7のII-V-Iを2回繰り返してリタルダンドするパターンもあります。
実践で使えるTips
ブリッジの練習法: ブリッジの8小節だけを取り出してバッキングトラックに合わせて繰り返し練習するのが最も効率的です。Bb → Gb → D → Fの転調を耳と指に叩き込んでから全体を通す方がいいです。
ソロの回し方: Aセクションは素直なFメジャーでリラックスして弾けますが、ブリッジで突然の転調が来ます。16小節目あたりで「次は転調だ」と意識するとスムーズに入れます。2〜3コーラスが標準的です。

Aセクションでリラックスしすぎてブリッジで焦る…ってなりそう

セッションあるあるじゃぞい。Aセクションの後半で「次はブリッジ」と意識する癖をつけるのが大事じゃ。最悪、ブリッジで迷子になったら休んで、最後のAセクションから復帰すればいいぞい
Giant Stepsとの関連: この曲のブリッジの長3度転調パターンはColtrane Changesの先駆けとも言われ、Giant Stepsはその究極形。Miss Jonesのブリッジはその入門編と言えます。
コール方法: 「Miss Jonesやりましょう」「Fで」と言えば通じます。テンポは「ミディアムアップで」「170くらいで」と共有しておくと安心です。「コード進行が面白い曲をやりたい」ときの定番です。
名演・参考音源

Miss Jonesの参考音源を紹介するぞい。ブリッジの処理に注目して聴くと勉強になるぞい
Oscar Peterson — Oscar Peterson Trio at the Stratford Shakespearean Festival (1956)
圧倒的なテクニックでブリッジの転調を自在に駆け抜ける名演です。各キーセンターでのフレーズが明確で、転調処理のお手本になります。
Sonny Rollins — Newk’s Time (1957)
テナーサックスで歌い上げるMiss Jonesです。ブリッジの転調の中でも一貫した「歌」を感じさせるアドリブで、フレーズ分析がしやすくコピーに最適です。
Joe Pass — Virtuoso (1973)
ソロギターでMiss Jonesを弾くJoe Passです。コード・メロディ・ベースラインを1人でこなし、曲の構造がよく見えます。ギターの人は必聴です。

Oscar Petersonのブリッジ、すごそう…

転調を「乗り越える」のではなく「楽しんでいる」感じがするのが名手の証拠じゃぞい。まずはゆっくりのテンポで自分なりにブリッジを弾けるようにして、そこからスピードを上げていくのじゃ
関連曲ガイド
Have You Met Miss Jonesを練習したら、次はこちらもチェックしてみてください。
- All The Things You Are コード解析&セッションガイド — 複数のキーセンターを渡り歩く名曲です。転調対応力を活かせます。
- On Green Dolphin Street コード解析&セッションガイド — ブリッジで印象的な転調がある曲です。転調練習のペアとして好適です。
まとめ

ブリッジの長3度転調、Bb → Gb → D → Fか…覚えた!

よし、あとはその3つのキーのメジャースケールを指に馴染ませるだけじゃぞい

まずはペンタで通して、ブリッジだけ集中練習する作戦で!

うむ、それが効率のいいやり方じゃぞい。ブリッジが安定すれば、この曲は怖くなくなる。Aセクションは素直なFメジャーじゃから、ブリッジさえ克服すれば全体が通せるぞい

よし、ブリッジ特訓してくる!

バッキングトラックでブリッジだけ50回弾くのじゃぞい。耳が覚えてしまえば、体が勝手についてくるからのう


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